作成で気を付けるべきこと

遺言書の作成

遺言書は、遺言者の財産処分に関して最終的な意思を示す極めて重要な文書であり、財産処分に関して遺族を縛り付けるものでもあります。そのため、家族、親族に配慮して遺したものが、形式面の少しの不備で無効になることや文言が曖昧で内容に不備があることなどで争いや確執の火種になりかねないという側面を持ちます。
そのため、「形式面で不備がないこと」「内容に不備がないこと」の2点がとても重要です。

特に、ご自身で作成された自筆証書遺言が形式面で不備となるケースは多く、専門家が公証人として作成する公正証書遺言書は形式面で不備とならないための保険ともいえます。また、内容面でも遺留分に配慮するなどの手立てが必要なこともあります。

公正証書遺言を依頼しないまでも、自筆証書遺言書をお手元にお持ちの方は、内容の確認についてご相談ください。

遺言書は誰でも残した方がよいという訳ではない

遺言書は、その方の資産状況、ご家族の構成、社会的立場、ご事情など、様々な状況に寄って、作成の必要性に個人差が出て参ります。「遺言書を残したい」「できれば残したくない」、ご自身でご準備できる範疇なのか、専門家の力を借りるべきかなど、ご意向とご状況を顧慮したアドバイスなども行っております。

相続・遺産分割

工程が多く煩雑な相続手続

相続対象となる財産をピックアップし、遺言書の内容と法律に則って引き継がれ、各種保険の手続を行い、相続人の確定、相続財産の調査、遺産分割協議、各種名義変更などを経なければならず、また、相続税の申告は10か月以内に行わなければなりません。

そしてその工程ひとつひとつが、とても手間のかかるものが多く、またご家族間、ご親族間でもナーバスな問題に発展するリスクをもった工程も少なくありません。

「紛争になってしまったから」ではなく、「争族にならない為に」早い時期から今後のご相談についてご検討することをお勧めいたします。

もし揉めてしまったら…?

話がこじれてしまうと当事者間だけでの解決は難しい場合が多いといえます。
しかし、やはりできるだけ早いご相談がスムーズな解決に繋がります。

長引くと相続人以外の方と別の法律問題が生じる危険もあるので、あらゆる場面を想定して依頼者にとって有利な解決を第一に考え、提案をしています。

親族間の争いは、精神的苦痛も大きく長期化するケースが多く見られ、ご相談者の負担が大きくなるばかりです。できるだけ早く、専門知識がある弁護士にご相談いただくことで、状況が好転する場合があります。

どの専門家に相談するべきなのか。

相続については、弁護士、税理士、司法書士、金融機関など相談できる窓口がたくさんあり、どこに相談すべきか迷うこともあると思います。当事務所では、各専門家との連携もしておりますが、お話をお伺いした結果、弁護士以外の専門家に相談したほうが良いのではないかといケースにつきましては、選択肢のひとつとしてそのようなご提案も差し上げることがございます。